飲食店を悩ませる害獣の代表、ネズミ。
店内に出没するという事態が発生したら大きなダメージを負うことになります。
この記事では、ネズミの防ぎ方と侵入してきた時、早期発見のヒントとなる「ラットサイン」について詳しく解説します。
ネズミの被害は甚大
ネズミは、飲食店に甚大な被害をもたらします。
第一に、お店のイメージ。お客様の前に出現してしまったら、大きな不快感を与えてしまいます。
次に衛生被害。飲食店に現れるネズミの多くは、クマネズミかドブネズミですが、このうち特にドブネズミは下水管など不衛生な場所で生息しているため、食中毒の原因物質を含むあらゆる病原菌が体中に付いています。閉店後の夜中に店内を走り回られることで、食中毒が発生するリスクが高まります。
そして、経済的被害。ネズミの歯は1日に0.5ミリメートル伸びると言われ、歯を削るために様々なものをかじります。配線をかじられて電気がショートしたら、営業に大きく影響します。また、漏電や火災を引き起こす恐れさえあります。
ネズミ対策の基本
対策の基本は、まず「エサをなくす」こと。食べ物を出しっぱなしにしない、生ごみは蓋つきの容器に入れることが必須です。
そして「侵入路を塞ぐ」こと。ネズミは小型であれば1cm程度、大型のねずみでは2.5センチメートルのすき間があれば侵入できます。換気扇やエアコンの配管の貫通部分など侵入路をパテや金網などで塞ぐことで防ぐことができます。
早期対処のカギ「ラットサイン」
上記は、侵入を防ぐための対策。すでに侵入していたら、被害の拡大を防ぐため早期に対処しなければなりません。
とはいえ、ネズミは屋根裏や床下、物置の奥、通気口など、暗くて隠れやすい場所に潜んでいるため、目で直接いることを確認するというより潜んでいる形跡から判断することが多いものです。そこで、判断材料となるのが「ラットサイン」です。
ラットサインとは、ネズミが活動した痕跡のこと。ネズミが住み着いていたり、出現したりといったことを示す証拠となり、ネズミ駆除の現場では重要な手がかりとなっています。
飲食店でよく見られるラットサインの種類と特徴
飲食店でよくみられるラットサインをご紹介します。
足跡
汚れた足で歩き回るので、床や壁などに足跡が残ります。また、ホコリが多い場所などで指の形が残っていることもあります。
黒いこすり跡
ネズミには決まった通り道があります。汚い体で頻繁に通るので、壁や柱などに黒い汚れが付きます。
かじり跡
木材、プラスチック、食品の包装など、様々なものをかじるため、歯型が残っていたり、素材が削られていたりといったことがあります。
糞
種類や大きさで異なりますが、一般的には黒色で乾燥しており、小粒なのが特徴です。
尿痕
尿には、独特の臭いがあります。壁や床などに黄色いシミが残っていることがあります。
対策を外注することも検討すべき
店内にネズミを侵入させないことがベストですが、ラットサインを見かけたら被害が拡大しないうちに対処しなければなりません。
とはいえ、駆除も防除も大きな手間となります。人手を割く時間が難しい場合は、外注に依頼することも検討しましょう。