ご存じのように、野菜は種類によって保存に適した温度があります。
例えば、キュウリやナス、トマトといった夏野菜や、ジャガイモやサツマイモなどは冷蔵庫保存に適していませんが、レタスやキャベツ、ホウレンソウなどの葉物野菜などは冷蔵庫で保存することで長持ちします。
では、冷凍に向いている野菜と向いてない野菜があるのはご存じでしょうか。
今回は、冷凍に向いている野菜/向いていない野菜と、美味しさを維持する冷凍方法などをご紹介します。
冷凍に向いている野菜と向いていない野菜
冷凍に向いている野菜
比較的水分量が少ない野菜や、冷凍しても壊れづらい栄養素が含まれている野菜、繊維質ではない野菜が、冷凍に向いています。解凍した際にも鮮度や食感を保つことが出来ます。
【代表例】
・ほうれん草
・小松菜等
・キャベツ
・ブロッコリー
・玉ねぎ
・アスパラ
・しいたけ
冷凍に向いていない野菜
水分量が多い野菜や繊維質な野菜は冷凍に向いていません。水分量が多いと、冷凍した時内部に氷の結晶が沢山でき、細胞が破壊されてしまうので、食材の味や食感が変わってしまいます。また、繊維質だと、解凍した際に繊維周りに空洞ができ筋っぽい食感になってしまいます。
【代表例】
・レタス
・トマト
・根菜(にんじん、大根、ごぼう等)
・もやし
・きゅうり
・じゃがいも
鮮度を保つ冷凍テクニック
冷凍の向き不向きに限らず、冷凍方法によっても解凍後の鮮度や食感は変わってきます。
そこで、美味しく冷凍保存できる3つのテクニックをご紹介します。
①急速冷凍をする
野菜は凍るまでに時間がかかるほど、食感や味わいの質が落ちてしまいます。野菜を保存袋に入れ、熱伝導率の良いアルミバットに平らにして広げることで早く凍らすことができるので、鮮度を保つことができます。
アルミパッドがない場合は、ラップの上からアルミホイルを包むことでも対応が可能です。
②下処理を行う
カットしてから冷凍する方が、凍るまでの時間が短くなります。スライスやみじん切りなど、使用する形に切っておけば、調理の時短にも繋がるでしょう。
また、不向きの野菜でも下処理で美味しく冷凍保存できる場合もあります。例えば、大根は冷凍には適していないものの、すりおろして水分を絞り、小分けにしてラップに包んだ状態であれば解凍しても食感は変わらず美味しさを保てます。
野菜によっては、「ブランチング(※短時間の加熱処理)」も有効です。葉物野菜やブロッコリーはブランチングすることで、酵素の働きを止め変色を防ぐことができます。また、野菜の表面の細菌を殺菌する効果もあり、衛生面でも安心して保存ができます。
③水分をしっかりと拭き取る
野菜に水分がついたまま冷凍してしまうと、解凍した際にベチャッとした食感になってしまうため、しっかりと拭き取ってから冷凍することで、解凍後も美味しさを維持できます。
野菜は、適した方法で冷凍すれば美味しさを保つことができます。
野菜を冷凍する機会があったら、是非本記事をご参考にしてみてください。