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集客術

ターゲットを網羅するメニュー考案とは

ターゲットを設定し、そのターゲットに向けたメニューを考案する。
これがさまざまな飲食店経営ビジネス書で示される、ターゲットマーケティングの王道と言われる手法のひとつです。いわば当然、当たり前、基本だ……という表現も見られます。
今回取材を受けていただいたのは、その定説とも言える概念を覆した人気店『土鍋炊ごはん なかよし』です。
恵比寿本店を筆頭に、都内に11店舗を展開しており、渋谷ストリーム店や武蔵小杉グランツリー店など、人気の複合商業施設にも数多く出店。競合の多い人気施設の飲食店街という環境においても、全ての店舗で安定した来客数を誇っています。

同じ業態、同じ『なかよし』というブランド、そして同じコンセプトのメニューを展開している同店。何故、各々異なるエリアのターゲット層を取り込むことが出来るのでしょうか。
運営会社である株式会社四季の台所 エリア長 佐藤 秀範(さとう ひでのり)さんに、成功の理由を伺いました。

『土鍋炊ごはん なかよし』 (有楽町店) 東京都千代田区丸の内3丁目2−3 丸の内二重橋ビル B1F

「要は、考案したメニューの需要だと思います」
佐藤さんの言葉の意図とは? 今回の記事では、概念を覆す成功術を紐解いていきたいと思います。

【取材協力】株式会社 四季の台所/エリア長 佐藤 秀範様
飲食業界も長く、調理経験の豊富な佐藤さんだが、従業員のアイデアも積極的に取り入れてメニュー化している。「うちの会社は、あまり上下関係は気にしない環境ですね。皆、他店で食べた美味しいメニュー等を教えてくれたりしますし、僕もそれに興味があります」

 

「日本の定食」というメニュー

株式会社 四季の台所が運営する『土鍋炊ごはん なかよし』では“美味しい日本のごはん”をコンセプトに掲げ、昼夜を通して定食メニューを提供しています。店名の通り、提供するご飯は全て土鍋炊きし、無料でおかわりすることが出来ます。その為、開店11時からラストオーダー22時まで、常に土鍋で新しくご飯を炊き続けていると言います。

同店ランチメニューの一部。玉子やのり、納豆など、白いご飯が進む追加メニューも豊富にそろえている。

「始まりは、うちの代表による“業務用炊飯器で炊くより、土鍋で炊いた方が絶対にご飯は美味しい”というごくシンプルな考えからスタートしています。無添加の美味しい日本の定食を提供したいと考えた時、そこには旬の食材と、土鍋で炊く美味しい白米があるべきだと。出汁はきちんと取り、毎日食べても飽きないように優しい味付けにしています」

手作りの美味しい日本の定食というメニューの考案が、全ての始まりとなっている同店。流行を取り入れたり、風変りな新メニューを模索する飲食店も多い中、逆行するようなメニュージャンルに感じられます。
では何故これほど人気店なのか?  都内に11店舗も構え、どのエリアにおいても来客数を獲得し続ける理由は、この後に続きます。

 

メニューを求めるターゲットとシーン

『土鍋炊ごはん なかよし』のランチタイムにおける定食メニューの人気は、言うまでもありません。それに加え、夜の営業時間でも定食を提供しているのが同店の特徴。およそ1500円~2500円程という手頃な価格で、お腹一杯になるまで食べることが出来ます。

季節の食材を取り入れた黒板惣菜メニュー。今日はどんな料理があるのかと、メニューをじっくり眺める来店客も多い。

「季節の和惣菜でお酒を飲み、楽しんだ後、定食で〆る。その宴会利用のお客様方の隣で、定食を食べてご飯をおかわりし、お腹一杯になってくださる一人暮らしの方もいる。平日の夜、うちの店ではこんな様子も珍しくありません。週末は客層が異なり、昼は女性同士やカップルが多く、SNSを見て来店されるようです。夜は、体に優しい和食が良いという家族連れの方も来てくださる。本当に色んなお客様が、それぞれの目的に合わせてご利用してくださるんです。和の定食って、本当に色んな人に需要があるんだなと思います」

『土鍋炊ごはん なかよし』設立時に作られたコンセプトによる、日本の定食。ただ純粋に美味しい定食をと追求したこのメニューは、男性、女性、ご家族、お一人様……と、ほぼ全てのターゲットから、さまざまなシーンで求められるメニューであったと言えます。

しかし、一見シンプルで王道であるメニューだからこそ「化学調味料不使用」「土鍋で炊き続けるごはん」「出汁を取る」「手頃な価格」など、ブレが無く妥協しない姿勢は、決して簡単ではありません。この一貫したメニューコンセプトを確立する高いクオリティと、その継続が、多くの客層の心を掴み、リピートさせ続ける理由となっています。
そしてもう1つ、継続している重要な要素が「旬」を始めとする新メニュー考案です。

 

「定番」+「四季」によるリピート化

同店では、年間を通して提供する定番の定食メニューに加え、旬を重視した季節の定食メニューを提供。旬の食材を使用することはもちろん、夏にはさっぱりとした甘酢餡や、冬は柚子の香り焼きなど、季節を感じる味付けも採用しています。
来店客の半分以上はリピーター客。“週に何度も訪れても飽きない”という口コミが、SNSやグルメサイトで多く見かけられます。

「美桜鶏の香り岩塩焼」焼いた肉と相性の良い数種の香味野菜が、鶏の脂をさっぱりとした後口にしている。

「一方で、毎日、ずっと生姜焼き定食だけを召し上がる方もいますよ。やはり、ずっと変わらない定番の味と、旬を感じられる味、どちらも必要だと実感します。
メニュー数が多いので、オペレーションを工夫する必要はあります。例えば定食のメイン料理に添える野菜は、数種の野菜をあらかじめ混ぜたサラダ仕立てにし、さまざまな料理の添え物として併用しています。作業としては一度に作っていますが、数種の野菜を混合しているので、野菜を何種類も一度に召し上がれる為、満足感を感じていただけます。他にも、ソースや味付けはそのままに、肉の種類を変える事で新しいメニューを作る事も多くあります。肉の入れ替えは、いつもプレコさんに相談していますよ。
鶏は、美桜鶏、匠の大山鶏、総州古白鶏……。豚肉は神威豚、白王。牛肉も、以前は短角牛を使っていましたし、今は葡萄牛ですね。プレコさんの食材は、大体どれも使った事があるかな。メニューをどんどん変えていきたいので、肉の種類が多いのが助かります」

「牛赤身肉のバルサミコ醤油焼き」葡萄牛の旨味が引き出され、バルサミコ酢と醤油の相性も良い一皿。

 

商品数とスピードの重要性

前述の通り、定食メニューを常に変化させていく上で重要な事が、食材のバリエーション。
そのため佐藤さんがプレコとの付き合いを続けてくださっている理由の1つは無論、この「品揃え」です。そして2つ目は「スピード」であると語ります。

「プレコさんの商品カタログを見て、気になるお肉を見つけます。営業さんに電話して、見積もりを出してもらう。値段を確認したらすぐに注文する、そして届けてもらう。ここまで、プレコさんは凄く早い。僕としてはどんどんメニューに使っていけるし、忙しい中で、無駄な時間が無いんです。飲食店としては、スピードを持って動いてくれるのって本当に助かるんですよ」

同店のスピード感のあるメニュー変更は、長年の調理経験による佐藤さんの開発、そして調整と、目まぐるしく変化していく状況です。
この次々と展開されるスピード感に、付いてきてくれる食材卸がパートナーとして必要だと、佐藤さんは言います。

数えきれないメニューを作っても、どれも皆に美味しいと言ってもらえる味に仕上げるには、やはり経験が必要と語る佐藤さん。「僕も昔は試作しては失敗することを繰り返しました。それはやっぱり必要なんじゃないかな」

 

最後に

美味しい“日本のごはん”という粛然とした想いを一貫し、継続し続ける同社の努力は、想像に難くありません。
その多岐に渡る施策の中で、プレコを活用している体験を力強くお話しいただける取材となりました。
食材の品揃えや迅速なお客様サポートで、プレコは今後も飲食店を支えてまいります。
本取材記事をお読みいただき、興味をもってくださった方はぜひ、プレコにご相談ください。

 

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